論文紹介 論文が出ました!
Title: Intraspecific variation of reproductive interference capability in Callosobruchus species Author: W. Mukaimine & Y. Toquenaga Journal: Evolutionary Ecology URL: https://link.springer.com/article/10.1007/s10682-022-10223-3 一文要約 マメゾウムシの多数の地理的系統を用いて繁殖干渉の個体レベルの競争係数(繁殖干渉能力)をオスとメスごとに計測し、繁殖干渉能力に種内差があることと同系統内の雌雄で相関しないことを明らかにしました。
概要 繁殖干渉は種間競争の一つと見なすことができますが、資源競争と異なり明らかになっていないことが多い現象でもあります。 明らかになっていることの一つに、個体レベルの繁殖干渉能力に対して集団の性淘汰が影響をもつことが知られています。 繁殖干渉とは直接関係しませんが、温度や性比などが異なる地理的に異なる集団では性淘汰の強度などが異なることも報告されています。 上の二つの先行研究からは地理的に異なる集団では繁殖干渉能力が異なることが予想されます。 そこで本研究では世界各地で採集されてきたマメゾウムシ類 Callosobruchus maculatus と C. chinensis を用いて各系統の繁殖干渉能力を測定しました。 また、繁殖干渉能力をオスとメスとで測定することで、集団ごとに繁殖干渉能力が相関するかどうかを確かめました。